こんにちは。
aL-terのプレス担当・福島です。
突然ですが、みなさんはヘアカラーはしていますか?
最近の統計によると、日本人の半数以上は髪の毛を染めていると言われています。
そんなヘアカラー。
綺麗な髪色になると嬉しくなりますが、思い通りの色にならなかったり、また色落ちにより楽しめるのも一瞬だったりという事もありませんか?
実はそれ。
・自分の髪の毛の限界
・美容師の良心の限界だったり、
が深く関係しているんです。
今回はヘアカラーをしている方、そして特に「カラー大好き!」という方向けの内容になるかもしれません。
髪色を綺麗に理想の色にしたい!という方の基礎知識としてお伝えします。
ぜひご覧ください♪
日本人とヘアカラー
実は、日本のヘアカラーの歴史は意外と古く、遡ることなんと800年以上前だそうです!
(もちろん、当時は黒一色)
そこから時代の変化に合わせ、様々なカラー剤が生み出された歴史を持ちます。
現代では不可能な色はほぼないと言っても過言ではありません。
SNSをチェックしていますが・・・
- 「こんなピンクアッシュにしたーい!」
- 「透け感のあるグレージュがいい!」
- 「外人風の髪色に憧れる」
などの投稿をよく見ます。
その気持ちよくわかります!
やはり日本人の髪は「黒」だからこそ、ないものねだりのような色に憧れるのでしょうね…
実は僕も、過去にシルバーを始め、ぶっ飛んだ色にしてました…
しかし、今回元美容師の僕がお伝えしたいのは『何事にも限度がある』という事です。
では何の『限界』なのか。
様々な限界があるので、詳しく見ていきましょう!
大公開!髪が染まる原理
今日は、髪が染まる原理を知るため、大実験を行います!
用意するもの
- 画用紙(黄)
- 画用紙(黒)
- 水性顔料マーカー(茶・青)
【実験開始】
1)まず、黄色の画用紙を用意します。=メラニン色素が薄い
(※これは欧米人のブロンドヘアをイメージしてください)
黄色の画用紙に、茶色の水性顔料マーカーで線を引いてみると、茶色く見えますね。
2)次に、真っ黒な画用紙を用意します。=メラニン色素が濃い
(※こちらは日本人の黒髪をイメージしてください)
同じ様に茶色の水性顔料マーカーで線を引いてみてください。
3)最後に、青い水性顔料マーカーを用意してください。
(※透明感のあるアッシュ系のカラー剤をイメージしてください)
黄色の画用紙にはハッキリ写りますが、黒の画用紙には線を描いた形跡すら見られません。
これは画用紙でも髪でも同じで、茶色より青の方が発色しづらい傾向にあるため、このような現象が起きてしまうのです。
さらに実験を続けます。
4)通常染髪の為に用いるカラー剤に『脱色剤(=ブリーチ)』がほんのわずか入っています。
脱色剤により、髪の毛にダメージが加わることはみなさんご存知かと思いますが・・・
みてください。
これが、この様な状態になる事を『色素が破壊された』と言います。(少々大袈裟w)
色素が破壊された状態ですと、先ほど全く写らなかったペンの色が写る訳ですね。
実は今回お見せした実験。
これが、ヘアカラーの原理です。
理想の髪色になる為に
さてみなさん。
例えば、ファッションとして、また印象を変えたくて、
お仕事などの制限がなければ、自分の思う理想的な髪色にしたいですよね。
こんな感じの色味や…
こんな髪色や…
まさに、憧れの髪色。
今紹介したモデルさんのような色味も、いまのカラー剤は優秀なので色を再現することは可能です!
しかし。美容師はお客様のご希望以上に<状態>が気がかりなのです。
先ほどの実験で、ブリーチ(脱色)をすれば色素は破壊されます。=ダメージが出ます。
ブリーチをすればする程、色素はどんどん破壊され、無色素(白に近い透明)になっていきます。
それに伴いダメージ(切れ毛・縮れ)が増大してしまうんですね。
つまり何が言いたいかと言いますと、望みの色に出来る美容師は沢山いると思います。
ですが、施述後の状態を保証できる美容師はきっと1割もいないのではないでしょうか。
カラーリング後に20〜30cm切るのであればまだ状態は良くなると思いますが、
女性でバッサリ切るのはダメージ以上に大きいと思います。
でも、諦めないで!
実は、理想の髪色になる為に、5つポイントがあります。
- ダメージは伴うものとして、髪質と髪色のどちらを優先すべきか考える
- 前処理剤やアフタートリートメントは必ず行う
- 美容師は髪の毛のプロです。プロのアドバイスを聞くのが最善です。
- 長期スパンで、理想の状態まで複数回に分けて徐々に明るくしていく。
- 透け感やアッシュ系の場合、髪の毛のベースが明るければ明るいほど理想に近く。
これさえ押さえておけば、限界まで理想に近づけると思いますよ♪
もう一つの限界
約800年前から、お客様に満足していただけるようヘアカラーは日々進化をし続けてきました。
ですがやはり、「カラー剤」にも限界があります。
カウンセリング時に<カラーチャート>と呼ばれる冊子をご覧いただけると一目瞭然です。
暗いトーンに染めて「ピンクアッシュにしたんだー♪」と言われても、美容師でも気付くのは困難です。
僕が美容師時代にも「明るくしたくはないけど、透け感のあるシルバーっぽいアッシュにしたい」と、
カウンセリング時に要望をお話しされるお客様もちらほらいらっしゃいました。
ですが、正直難しいです。
髪の状態、カラー剤の限界、この2つがうまく組み合わさって理想の髪色に「近づくことができる」のもある意味奇跡です。
いつか黒髮にカラーリングして、ちゃんと発色するカラー剤が開発されるのを待つしかありませんね。
いかがでしたか?
僕の個人的な意見ですが、やはり黒髪のカラーリングは地球上で1番難しいと思います。
そして、なにせ僕は髪質改善隊ですので、
・できるだけ髪にはダメージをかけない
・今よりも髪質が改善する豆知識を!という思いで記事を書いています。
ただ、闇雲に「カラーがしたい」「髪が傷むからカラーができない」というよりも、
何においてもそうだと思いますが、『限界』を知っておくのは大事なことです。
限界を見くびって無理をしても、決していい結果は望めません。
自分の髪の限界を知り、いつまでも美しくい続けましょう!
それではまた☆